それは偶然じゃなかった。
この道を歩いていることも、
この場所にたどり着いたことも。
誰かに決められたわけじゃない。
でも、気づいたらここにいた。
心の奥でずっと、何かが導いていたのかもしれない。
見えない川の流れに身を委ねながらも、
私の足で、私の意志で、この一歩を選んだ。
看護とは、技術や知識だけじゃなく、
人の“魂”とふれあう仕事。
その重みを、最初から知っていたわけじゃない。
でも、どこかで確信していた。
きっと私は、誰かのそばで灯りになれる——と。
だから、今ここにいる。
心と身体、まるごとの自分で選んだこの場所で。
SBCで、美容というステージで、
私の“看護”を始めていく。
This is Me.
これは、私の物語。
目の前のお客様と、
どう向き合えばいいのか。
正解がわからないまま、
不安でいっぱいだったあの頃。
それでも、誠実でいようと決めていた。
ある日、ふと先輩が言ってくれた。
「まっすぐなところ、ちゃんと伝わってるよ」
その言葉が、私の小さな自信になった。
たとえ派手なことはできなくても、
目の前の人の“気持ち”を見つめられる
看護師でいたい。
そう願いながら、
私は今もこの道を歩いている。
入社当初は、仕事を覚えるだけで精一杯だった。
でも、ある先輩は若くして役職に、
ある先輩は採用活動に挑戦している姿を見て、
「新卒でも、ここまでできるんだ」と
衝撃を受けた。
挑戦する人にチャンスがある。
この環境だから、私も一歩踏み出せた。
まだ不安はある。
でも、挑戦しない理由はもうない。
わたしもいつか、
誰かの背中を押せる存在になりたい。
怖くても、踏み出す先にしか
見えない景色があるから。
初めて担当したお客様が、
帰り際にふと話してくれた。
「家族に"この頃 楽しそうだね"って
言われたんです。」
私の関わりが
その人の人生を少し明るくして、
その明るさが また誰かにまで届いていく。
看護って、人の人生を変える力がある。
“ありがとう”が、
私自身の背中も押してくれる。
誰かの日常に、あたたかな連鎖を生む。
そんな瞬間に立ち会えることが、私の誇りだ。
こわばっていた表情が、
ふっとやわらぐ瞬間。
次は誰かに伝えたいと、
うれしそうに話す姿。
何度も通ううち、
自然に増えていく笑顔。
そのひとつひとつに、
心を尽くして寄り添ってきた。
ともしてきた灯りが、
ふと足跡のように見えたとき、
私はこの道が間違っていなかったと
初めて思えた。
小さな幸せを、
これからも確かに灯していく。
何度手を尽くしても救えなかった命がある。
張りつめた空気の中、
ただ目の前の命と向き合い続けた救命の現場。
その記憶は今も胸に残り、
誰かを支えたいと思う原点となっている。
立場が変われば見える景色も変わる。
支える側となった今、
スタッフの挑戦や成長に胸が熱くなる日々。
悩みながらも前を向く姿に、
かつての自分を重ねる。
成果の裏にあるプロセスにこそ価値があると信じ、
「看る」姿勢は、
どんな立場になっても変わらない。