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2021.11.17

大学病院から美容クリニックに転職した看護師にインタビュー【転職編】 病棟と美容クリニックの間で揺れ動いていた看護師の葛藤とは?

#スタッフ紹介#中途採用

PROFILE

湘南美容クリニック大阪心斎橋院の美容皮膚科に勤める看護師。2014年4月に大阪大学医学部付属病院循環器内科・CCU病棟から転職。旅行・グルメが大好きで2連休があればすぐに旅行の計画を立てるほど。一番頻繁に行くのは韓国。(取材:2017年9月5日)

今回インタビューするのは、大学病院から湘南美容クリニックへ転職した看護師の菊岡さん。安定的と言われる大学病院でのキャリアを手放し、美容クリニックに転職した理由やその当時の不安について赤裸々に語っていただきました。

医師のサポート役の病棟看護師か、自分の手で施術する美容皮膚科看護師か

大学病院から心機一転、美容クリニックへの転職を考えた最初のきっかけは何だったんですか?

前職時代に看護師長から「そろそろキャリアについて考えた方が良い時期だよ」と言われたのが転職を考えるようになった最初のきっかけです。当時の私は看護師になって5年目。先輩として後輩を育てた経験もあり、循環器内科の看護師として一通りの知識は身につけていました。次のステップとして、教育系に進むのか、院内での昇進を目指すのか、循環器内科の道を極めて専門看護師になるのか、はたまた違う科の勉強をしてみるか、と進路について考える時期だったんです。

そこで美容看護師の道が出てきた理由は何ですか?

美容が好きだったことももちろんですけど、自分の力で役に立ちたいという気持ちが強かったからですね。病棟勤めの看護師の仕事は、先生の指示を確実に遂行すること。先生が指示を出し、それを聞いた看護師が患者さんのために看護を行う。あくまで、先生の指示を受けて仕事をする、いわば受け身の仕事とも言えます。

一方、美容看護師、特に美容皮膚科は看護師が主体なんです。看護師がレーザー照射を行なって、それに対してお客様から「ありがとう」「ずっと嫌だったこのシミが消えて嬉しい」といった喜びの声を直接頂くことができるんですよ。

病棟の看護師は医師のサポート役、美容皮膚科の看護師は自らが施術を行うという特徴があるんですね。

まさに私はその特徴に惹かれたんです。5年間病棟で看護師としての経験を積んだ先のキャリアステップを考えた時、「自分が行動して自分で成果を出したい」と思いました。しかし、自分で施術するということは、何かあった場合自分一人に責任がのしかかるということ。それでも、自分の手で患者さんのために何かしたいという気持ちが強かったんです。そんな想いから転職先を調べていたところ、美容皮膚科は自分の思い描くキャリアにピッタリなんじゃないかな、と思うようになりました。

美容皮膚科への転職を考えた時に、数ある美容クリニックからSBCメディカルグループ(以下SBC)を選んだ理由は何だったのでしょうか?
SBCの相川代表がインタビューを受けていた映像を見たことがきっかけですね。インタビューの中で代表は「高いお金を払っている人だけが綺麗になれば良いのではなく、普通の人にも手が届く価格設定をすることが大事。みんなちゃんと綺麗になれるんだよ」というお話をしていました。利益重視ではなく全ての人のコンプレックスを解消したいというメッセージに共感したんです。

なるほど。相川代表の動画を観て、美容看護師になる覚悟が決まったんですか?

そんなことはないですよ。正直に言って、その当時は覚悟なんて全く持てなかったです。「病棟勤務の看護師という安定した立場を手放して、本当に美容看護師になってもいいの?」とギリギリまで悩んでいました。

「美容クリニックで働くなんて看護師じゃない」って本当?

やはり、大きな病院から美容クリニックに転職することは、すぐに答えが出せないほどの大きな決断なんですね。

あの時の不安は一言では表わせないですね。この用紙に署名してハンコを押すだけで退職できてしまう。この決断によって私の人生がストップしてしまうのではないか。そんな先の見えない不安がありました。学生時代のバイトも割と長く続けるタイプだったので、仕事を辞めることに対しての抵抗感や、退職=逃げみたいな感覚があって、とにかくモヤモヤしていたんです。退職の話をするとありがたいことに引き止めていただきましたしね。

あと、周囲からの「美容医療業界で働くなんて看護師とは言えない」といった美容医療に対するマイナスイメージもすぐに転職を決められなかった一つの要因です。周りがあまりにそう言ってくるので、世間体を気にしてしまうようになりましたね。

美容医療に対するマイナスイメージは、どこから来るのでしょうか?

病棟勤務の看護師をしていると美容医療業界の情報は全く入ってこないんですよ。だからみんな想像であれこれ言うんだと思います(笑)。

「病気じゃない健康な人にメスを入れるのは医療って言えないでしょう?」「病院施設じゃない場所で医療行為をすると医療事故になるんじゃない?」「お金儲けのために高額医療費を請求しているんでしょ?」

など色々な憶測を聞きました。情報が入ってこないのもそうですが、「マイナス(病気)をゼロ(健康)に変えることが医療」というイメージがあると、「ゼロをプラスに変える」美容医療の仕事は理解しづらいのかもしれません。

そういった周囲からのマイナスイメージに対して、菊岡さん自身は美容看護師についてどう思っていたんですか?

「ゼロをプラスに変える」ことに関しては、素晴らしいことだと思っていました。なので、周囲のネガティブな意見を不思議に感じていましたね。女性の場合、肌荒れしただけで外出したくないとかあるじゃないですか。コンプレックスは、他人から見て些細なことでも本人にとっては深刻な悩みであることがほとんど。そんな悩みを解消したいお客様に対して、適切な価格で効果のある処置を提供することは、とても価値のある仕事だと思っていました。

確かにそうですね。他にも世間から見た美容看護師に対するイメージってありますか?

美容看護師は「楽」というイメージを持たれがちですね。そんなに大変な仕事ではないけど高所得みたいな。だけど、私はそのように考えたことはありませんでした。看護師として働いている以上、どこの世界も甘くないはずですから。むしろ看護師主体の美容皮膚科なら、判断力や知識がより求められる大変な仕事なのだろうなと想像していました。そう思いつつも、いろんな人からネガティブなことを言われると、深刻に考えてしまっていましたね(笑)。

「美容クリニックでの看護師経験はブランクと見なされる。
それでもこの仕事をやりますか?」

世間からのマイナスイメージと葛藤しながらも、最終的に転職を決断した決め手は何だったのでしょうか?

クリニックでの最終面接で覚悟が決まったんです。最終面接は、大阪心斎橋院院長の横谷先生と行ないました。実は横谷先生は私の前職である阪大の心臓血管外科の先生だったんです。存じてはいたものの、お会いするのは初めてでした。そして、先生を前に緊張する私に向かって先生はこう言ったんです。

「これから菊岡さんが湘南美容クリニックで5年間勤めたとします。すると、世間はその5年をブランクと見ます。それでもいい?」

美容クリニックの先生自身がそんなことをおっしゃるんですね…。それは、他病院からすると美容クリニックでのキャリアは0に等しいという意味ですよね。
私もそう聞かれた時はびっくりしました。普通ならそこで「転職はやめよう」って落ち込んじゃうかもしれません。でも、私は逆でした。

逆とは?

「今後のキャリアを考えると厳しい環境かもしれないけど、覚悟を持って一緒に頑張っていこう」という先生の思いをぶつけてくれたのかなと感じたんです。なので、私は「大丈夫です!やります!」と即答しました。

横谷先生の言葉で、美容クリニックの道に進む不安は払拭されたんですね。

むしろ、やる気が出ちゃいましたね。この未知の世界を先生はあえて選んでいらっしゃるし、看護師の私にも選択権があります。不安が完全に消えた訳ではないですけど、何があっても乗り越えようという覚悟が生まれました。

また、私の最大の理解者である母の言葉も決断の後押しになりました。「自分のやりたいことをやりなさい。やってみてダメだったらすぐにやめたらいいよ。やらずに後悔するより、やって学びを得て次に活かした方が良いんじゃない?」と言ってくれたんです。そう言われて、大学病院の看護師の道も良いけど、私はSBCでチャレンジするんだという決意が完全に固まりました。

なるほど!そんな経緯でSBCに転職された菊岡さんが、今どんな思いで働いているのかとても気になります。転職後のギャップや働いてみての感想は次回の記事で伺いますね!菊岡さん、引き続きよろしくお願いします。

よろしくお願いします!

はみ出しトーク「美容皮膚科と美容外科の看護師ってけっこう違うんです」

SBCで美容皮膚科の看護師として活躍している菊岡さんに、美容皮膚科と美容外科の看護師の違いも教えていただきました。

美容皮膚科と美容外科の看護師に向き不向きはあるのでしょうか?

美容皮膚科と美容外科はけっこう違いがあるので、向き不向きはあると思います。一概には言えませんが、美容皮膚科はレーザー照射といった中長期的に通院することで効果を発揮する施術がメイン。看護師主体の医療行為が多く、お客様と長期的にお付き合いできるのが特徴です。

対する美容外科はどうですか?

美容外科は、脂肪吸引や輪郭矯正などに代表されるように、医師の医療行為がメインになる施術が多いので、看護師には医師の仕事を円滑に行なうためサポートが求められます。また、美容外科は劇的に変化を与える施術が多いので、お客様の喜びも大きく、外見や感情の変化をすぐそばで見守ることができます。

美容皮膚科も美容外科もそれぞれ素敵な面があるんですね。

どちらにやりがいを感じるかは看護師の性格に左右されると思います。私は患者さんと長期的にお付き合いする方が好きだったので、皮膚科向きかなと思いました。もしどちらに進もうか迷ったらご自身の性格をもとに考えてみるといいかもしれませんね。

そうなんですね!参考になります。では、美容皮膚科の看護師にご興味がある方は、次の記事『大学病院から美容クリニックに転職した看護師にインタビュー【後編】SBCメディカルグループだからこそ実感できた成長とは?』をお楽しみください!

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