今回インタビューするのは、SBCメディカルグループ(※以下SBC)でチャレンジクルーとして勤務するスタッフ2名とその上司、採用担当。チャレンジクルーが勤務しやすい環境にするためのサポート体制や働くことの面白さについて語ってもらいました。
※SBCメディカルグループでは障がいを持つスタッフのことを「チャレンジクルー」と呼んでいます。
入社の決め手は「雰囲気の良さ」
今回は、クリニックでチャレンジクルーとして働くお二人と、その上司の方にお集まりいただきました。まずはじめに、業務内容について教えていただけますか?
萩原「湘南美容クリニック新宿本院で看護助手として勤務しています。看護助手の仕事は、看護師のサポート業務がメイン。私は皮膚科に所属しており、清掃や洗濯、来院されたお客様の対応を行っています。私のミッションは、看護師が働きやすい環境を整えることです。」
清水「私は、湘南美容クリニック千葉センシティ院で、クリニックバックオフィスとして働いています。クリニックバックオフィスは、いわばクリニックの事務スタッフのことです。メール確認や、お客様にお渡しする説明書の準備、お客様向けアンケートの整理など、主にクリニックで働く受付カウンセラーが働きやすい環境を整えています。その他、少しずつ集客支援の業務なども任せていただけるようになってきました。」
萩原さんは看護助手として看護師をサポートし、清水さんはバックオフィスで事務や受付カウンセラーのサポートを行っているのですね。そもそもお二人がSBCに転職しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか。もともと美容医療に興味があったのですか?
萩原「私は、もともと看護師を目指していたんです。以前入院した時に看護師の方がすごく親身になってくれて感動して、看護師を目指そうと。結果的に看護師にはならなかったのですが、その流れで看護助手に興味を持ちました。ただ、看護助手の障がい者求人が世の中にほとんど出ていなかったんです。SBCに入る前は栄養士として働いていたので、健康や美容に興味を持っており、美容クリニックの看護助手として働けたらいいな、と思っているところにSBCの求人を見つけ、これだ!と思い入社を決めました。」
もともと健康や美容に興味をお持ちだったのですね。そこから美容クリニックに興味を持たれて、もともと目指していた看護師の仕事を間近で見ることもできる。萩原さんのやりたいことに取り組める環境として、SBCはピッタリですね。清水さんはどのような経緯で入社されたのですか?
清水「私は転職エージェントからSBCを紹介していただいたことがきっかけです。もともと私は全く違う業界で働いていたんですよ。前職は音楽が好きで小売店で接客を行っていました。」
前職では接客をされていたのですね。業界も業種も全く違いますが、入社の決め手はどこにあったのでしょうか。
清水「“三方良し”の理念に共感したのと、採用HPを見て柔らかい雰囲気がいいなと思いました。入社後はまさに風通しがよい社風を感じていて、自分の感覚は間違っていなかったですね。あとは面接の雰囲気も良かったんですよ。面接当日はとても緊張していたのですが、最終面接ではクリニックの案内をしていただき、雰囲気の良さを感じました。他社の選考もいくつか受けていたのですが、スタッフの方がとても丁寧に接してくれたことが嬉しくて入社を決めました。あとは、前職が契約社員だったので、正社員雇用という点も魅力に映りました。」
萩原「清水さんと同じで、私も面接はとても緊張していたのですが、面接官の方に優しく接していただいてすごく安心した記憶がありますね。もともと美容クリニックの看護助手になりたかったので、選考時に他社と迷ったということはないのですが、選考の途中で雰囲気の良さを感じたのは私も同じです。」
仕事をするうえで大事にしているのはコミュニケーション
それぞれ違う視点からSBCへ入社を決めたお二人ですが、全く違う業界/業種からの転職ということで、入社後のギャップなどは感じませんでしたか?
清水「私は今の業務の幅が広いので、こんなこともするんだ!と思いましたね。例えば任せていただいている集客業務の一つであるInstagramの更新がそれにあたります。ユーザーとしてInstagramを利用したことはあったのですが、まさか自分が更新を行うことになるとは。しかし、実際にやってみると学びも多くて、これは自分にとっては良いギャップでした。正直はじめは少し戸惑いましたが、今では医師にアドバイスをできるくらい習得しましたよ(笑)。どうすればもっとSNSを使った集客ができるのかを考えたり、テレビCMと連動した集客支援を考えたりと、日々業務に対してやりがいを感じています。業務の幅は広いものの、初めからではなく、少しずつ業務を任せていただいているので、負担には感じていません。」
萩原「私は看護助手の仕事がイメージできていたので、業務に関するギャップは感じませんでした。ただ人間関係や働くスタッフに関してはギャップを感じましたね。もちろんいい意味でです。美容クリニックで働く人って冷たいのかなって思っていましたが、みんな親切で優しくて、プライベートでも仲が良いんですよ。お陰でとても楽しく働けています。あとは、SBCって感謝の気持ちを周りに伝えてくれるスタッフがとても多いんです。自分の仕事に対して周りから“ありがとう”って言ってもらえることがすごく嬉しいですね。もちろんスタッフからだけではなく、お客様からの“ありがとう”も仕事の励みになっています。」
仕事をするうえで、人間関係はとても大切ですよね。業務が楽しくても働く環境が良くないと長くは続けられないと思いますし。先ほど、清水さんから「医師にアドバイスできるくらい」とありましたが、クリニックの雰囲気や上司との関係性はどうですか?
清水「私が所属するクリニックもアットホームで良い雰囲気です。特に上司である大木さんの存在が大きいですね。大木さんはとても明るい方で、スタッフと頻繁にコミュニケーションを取りながら業務を行っており、風通しが本当にいい職場だなと感じています。コミュニケーションを取ることで、業務が進めやすくなりますし、自分の仕事の幅が広がっていきました。手伝えることはありますか?と声をかけることで様々な業務を任せてもらえるようになり、SBCに入社してコミュニケーションの大切さを学びましたね。異動したスタッフからも“千葉センシティはいいクリニックだよね”、って言われるくらい自慢のクリニックです。」
大木「清水さんは自分からコミュニケーションを取ってくれるので、とても助かっています。実は、清水さんは入社直後は自らコミュニケーションを取る印象はなかったのですが、私や周りのスタッフが清水さんの良いところをどんどん引き出した結果、クリニックのスタッフからあだ名で呼ばれるほどになじんでいます。今ではクリニックの誰よりも積極的にコミュニケーションを取ってくれますし、医師・看護師・受付カウンセラーなど職種の垣根を越えて意見交換をしてくれていますよ。」
配慮はあっても、分け隔てなく接してくれることが嬉しい
新しい環境で働くことに不安はありませんでしたか?
萩原「SBCの場合は、入社後の研修期間はプリセプター(OJT)の教育担当のスタッフがついて教えてくれるので、そこは不安ではありませんでした。入社後に私の教育担当の先輩は、まずは私のことを知ろうとしてくれたんです。体調面も気遣ってくださったし、安心できる環境でした。」
清水「私の場合も、教育担当の方がついてくれていました。一人だけではなくクリニックの受付カウンセラーがみんなでフォローしてくれているなと感じましたね。面接時にも“障がいを持っていることは、みんなそのうち忘れていくよ”と言っていただいて、自分だけ特別扱いではなく、チームとして働ける喜びも感じました。あとは、上司の大木さんが就労支援センターで支援員として以前働いていたので、配慮に長けていたことも安心材料の一つでした。」
クリニックに、お二人をサポートする体制が整っていたのですね。新しい環境で働くときは不安になることも多いと思うので、周りからの配慮があるのは嬉しいですね。大木さんは元支援員ということですが、清水さんの教育面において意識されていたことはありますか?
大木「そうですね、やはり清水さんができるだけ勤務しやすい環境を整えたいなとは思っていました。あとは、入社直後は外部の支援員の方が定期的に面談に来てくれていたんです。社内の人間には言いづらいこともあると思うので、外部支援員の定期面談は安心感もありました。」
入社直後に外部の支援員と面談をされていたということですが、社内でも定期的に面談を行っているのですか?
清水「研修中は定期的に上司と1対1で面談を行っていましたね。研修終了後は、業務の中で定期的なコミュニケーションが取れているので、面談の形式は取っていません。体調に波があったとしても、面談せずとも伝えることができていますし、意思の疎通が出来ているので、特に不自由は感じていないですね。」
萩原「私も清水さんも同じような状態で、特別な面談は行っていません。面談の頻度はチャレンジクルー以外のスタッフと同じで、特に自分だけ面談回数が多いということはないんですよ。もちろん配慮は感じますが、障がいがあるからと特別扱いをされるのではなく、同じクリニックで働くスタッフとして分け隔てなく接してもらっているなと感じます。障がいに対してマイナスイメージを持っている方もいると思うのですが、SBCは障がいを前向きにとらえることができる職場だなと思います。」
先を読んで行動してくれることが嬉しい
では、改めて清水さん・萩原さんの働く姿について、上司のお二人にも聞いてみたいと思います。まずは、大木さん、清水さんの働き方についていかがですか?
大木「先ほどもお話ししましたが、清水さんは元々そこまで自らスタッフとコミュニケーションを取っていたわけではないんです。今はなんでも言い合える関係になって、クリニックには清水さんの存在は欠かせません。これからも、スタッフみんなとコミュニケーションを取りながら、クリニックを引っ張っていってほしいなと思いますね。今、清水さんはプリセプター(※後輩の教育担当)も担当していて、後輩指導も担当してくれているんです。自分の業務だけではなく、後輩の成長にも寄与してくれていて、本当に感謝しています。」
清水「そういっていただけると照れますね(笑)。後輩指導については、自分の力だけでなく、大木さんや他のスタッフからサポートしていただきながら挑戦しています。」
お二人がしっかり信頼を築いていらっしゃることが分かりました。続いて、吉本さんから見て、萩原さんの印象はいかがでしょうか?
吉本「周りのスタッフからは“お任せしたいときに萩原さんと目が合う”という話をよく聞きます。誰かに業務をお任せしたいなと看護師が思っているときに、萩原さんは自ら手を挙げてくれるんです。クリニックが忙しい時にも“私が行きましょうか”と積極的に声をかけてくれる姿を見ると安心感がありますよね。あとは先を読んで行動してくれているのでとても助かっています。常に仕事を探してくれている姿勢が素晴らしいと思います。」
萩原「とても嬉しいです。以前、“いつも楽しそうだね”と声をかけていただいたことがあるんです。自分が笑顔でいることで周りの方にいい影響を与えられているのかなと思いますし、頼みやすい雰囲気だと言ってもらえて安心しました。」
皆さんのお話を聞いていると、自ら頼みやすい雰囲気を作っていることが分かりますね。だからこそ、周りのスタッフから信頼されて様々な業務を担当されているのかなと思いました。コミュニケーションを密にとることが、お二人の活躍につながっているのだと思うのですが、採用担当の神山さんから見ていかがでしょうか?
神山「採用をするときに大切にしていることも、実はコミュニケーションスキルなんです。障がいの特性は人によって異なりますが、コミュニケーションを取ることが好きな方・人が好きな方を積極的に採用させていただいています。今日皆さんのお話を伺って、まさにコミュニケーションが現場で活きているなと実感することができました。これから更に企業が成長するので、もっと多くのチャレンジクルーの方を採用してまいりますが、周りと関わることが好きな方にご入社頂きたいなと思います。」
大木さんや吉本さんは、どのような方に入社頂きたいと思いますか?
大木「私は働く環境をさらに改善することで、もっといろいろな障がいをお持ちの方に活躍いただけると思っています。業務の棚卸を行うことで、障がいに関わらず幅広い方に働いていただけるような環境を整えていきたいですよね。体調など波がある方もいるとは思うのですが、そこはクリニックのみんなでフォローしていくので、あまり気にせずに、SBCに入社していただきたいです。」
吉本「今日清水さんと大木さんのお話を聞いて、クリニックの雰囲気がすごく良いのだと感じました。本当に素敵なクリニックですね。私も大木さんと同じく障がいの種類に関わらず、美容が好きな方や素直な方であれば活躍できると思います。まさに萩原さんのように美容が好きで、積極的にコミュニケーションを取ってくれる方に入社していただきたいですね。」
神山「正直、全国のクリニックで大木さんや吉本さんのようなサポート体制があるかというと、現時点ではそこまで整っていないかなと感じています。大木さんのように支援員のような知見を持ったスタッフがいてくれるとチャレンジクルーも安心ですよね。これからは、このようにサポートできるスタッフが増えるような教育制度を整えることはもちろんですが、その他にも様々な取り組みを検討しています。具体的にはチャレンジクルーだけのチームを作ったり、社会福祉士を採用し全国のスタッフと定期的な面談を行い、定着までサポートを行うことです。現場のスタッフだけにサポートをお任せすることも違うと思っています。優秀なチャレンジクルーの方が入社してくれても、サポート体制ができていないと早期退職に繋がる可能性もあるので、採用担当としては、しっかり環境面の整備を行っていきたいと思います。」
一人ひとりのポテンシャルはもちろんですが、環境整備は非常に大事なポイントになることが分かりました。今日は様々なお話を聞かせていただき、ありがとうございます。最後に今後の目標について、教えていただけますか?
萩原「まずは、今任せていただいている業務をもっとうまくこなせるようになりたいですね。まだまだ周りの方からたくさんサポートいただいていて、一人前とは言えないと思っているので。看護助手として多くの仕事ができるようにレベルアップし、最終的には夢だった看護師を目指したいと思います。私は障がいを持っていなかったらSBCと出会っていなかったと思うので、出会えてよかったですし、もっとクリニックに貢献してきたいです。」
吉本「萩原さんはまだ入社半年しか経過していないのですが、本当に様々な業務を担当してくれており、その中でもっと自分にできる仕事はないかっていつも考えてくれているんですよね。SBCでは、業務内容が一覧化されており、出来ることを一つずつ増やしていくことができます。これからは、萩原さんが出来る業務の幅を増やしていけるといいなと思います。」
清水「今私は、SNSの更新や動画撮影などの集客支援業務を任せていただいていて、それがとても楽しいんです。今後はさらに幅広く治療の知識を身に着けて、スキンライセンス(※社内資格)を取ることが目標です。スキルアップも目指せる環境がSBCには整っていると思います。」
大木「清水さんの目標を初めて聞きました!!お任せしている業務から派生して、様々な目標を持ってくれていることが嬉しいですね。個人的には今後はクリニックプロモーションプランナー(※クリニック専属の集客担当)を目指してほしいなと思っていて。今でも集客支援を担ってくれているんですが、今後は一緒に数値分析を行ったり、結果を出していきたいです。」