リアルボイス

2021.11.16

「君がやり遂げるなら、やってみろ」 覚悟の伴う挑戦の先に、マーケティングの醍醐味がある。

#ドキュメンタリー#中途採用

PROFILE

23歳で久光製薬に営業として入社。好成績を買われマーケティング部に異動。鎮痛消炎剤部門ブランドマネージャーへ昇任し、サロンパスなどの看板ブランドのリポジショニング等によりV字回復へ導き、新ブランドフェイタスの成長戦略の立案と実行を担当。35歳でジョンソン・エンド・ジョンソンに転職し、グローバルブランドの日本ブランドマネージャーに就任。ベビー商品を日本の育児文化や競争環境に適合できる戦略に変え、売上及びシェアの回復を実現。また、OTCマーケティングマネージャー/フランチャイズリーダーとして、グローバル展開商品の日本導入戦略も手掛けた。2015年9月にSBCメディカルグループに入社し、現座はマーケティング本部本部長を務める。

自分の知識もスキルも全て、社会への価値へと変えていける。

経歴には、久光製薬やジョンソン・エンド・ジョンソンといった世界に冠たる企業が名を連ねる。主軸ブランドのリポジショニング等を担当し、ブランドマネージャーも経験するなど、手掛けてきた仕事も華々しいものばかり。そんな片寄氏が2015年、新たな活躍の場所を求めたのがSBCメディカルグループ(以下SBC)だった。

「とにかく、未来への可能性を感じたんです。近年の美意識の高まりも追い風となり、主要事業のポテンシャルも十分。加えて、グループ全体でのシナジーが生み出せるようなガバナンスが高いレベルで機能している。設立からわずか16年で全国47院展開を可能にする成長スピードにも目を見張るものがありましたね。」

事業の推進力。有機的な連携でプラスαを生み出せる組織体制。それらを背景にした圧倒的な成長角度。片寄氏にとって、理想的なキャリアを歩む条件が全て満たされていた。中でも、特に魅き付けられたのはSBCが掲げるビジョンであった。

「代表の相川佳之が持つ志は非常に高く、そこに深く共鳴したのを覚えています。日本のみならず、世界各国に総合病院を設立することを目指しており、既に海外進出も進捗している。美への注目や超高齢化といった、社会の変化や課題に真っ直ぐに向き合う姿勢に感銘を受けたんです。ここでなら、自分の知識もスキルも全て社会への価値へと変えていける。そう思いましたね。」

主要事業のドメインである「美容市場」の拡大は著しく、今やその市場規模は2,200億円(※2)とも言われている。ダイエットやメイクは年齢を問わず女性の関心を集めており、世間の「美」に対しての注目は衰えることを知らない。近年は、メンズコスメティックスの市場規模も1,094億円(※3)と右肩上がりであり、性別を超えた貢献も求められている。

また、SBCが掲げる理想は、美への貢献だけにとどまらない。超高齢化社会が進む日本社会において期待を集めているのが「自由診療」(※4)だ。病人という一定の顧客が常に存在する病院とは異なり、多様な選択肢のある自由診療においては、集客のためのマーケティングが欠かせない。しかし、最適化されたマーケティングの実現の前には、大きな壁が聳え立つと片寄氏は語る。

「比較的新しいマーケットであるため、未だノウハウが体系化されていないんです。もどかしい気持ちを感じた一方で、これはチャンスだとも思いました。今後、自由診療のボリュームは増えていくはず。それなら、先駆けてマーケティングノウハウを構築できれば、マーケッターとして業界第一人者のポジションになれるんじゃないかと。」

こうして、片寄氏の新たなキャリアが幕を開けることとなった。

※2 2007年MDB市場情報レポートより。
※3 2014年富士経済マーケット情報より。
※4 自由診療…公的医療保険制度が適用されない治療を指す。治療方法や材料の選択肢が豊富であり、最新かつ高度な施術が可能等のメリットが存在する。

挑戦の資格は、年次や経歴ではなくやり遂げる覚悟。

大きな期待と責任を抱きながら、SBCでのキャリアをスタートさせた片寄氏。任されたのは、相川代表が掲げる明確なビジョンに向けた道を作ること。入社理由でもある、自信が深く共感したビジョンを実現する。そのためのロードマップを描き出す。これほど面白い仕事はないと、片寄氏は嬉々とした表情で語る。

「『湘南美容クリニック』という名前から、「美容外科」のイメージが強いかもしれませんが、私たちが見据えているのは世界ナンバーワンの総合病院(※5)の設立です。長期的に見れば、あくまで美容外科や美容皮膚科は複数ある診療科目の一部。まずは美容部門で圧倒的な実力と人気を確立し、他の診療科目でもナンバーワンになるべく注力していく。その戦略を描き、実現させていくことが私の仕事。美容を中心に、あらゆる科目の未来に想いを馳せながら、最短ルートを探る。それが、いずれ世界一へと繋がっていく。聞いただけで心が踊りませんか?」

そんな片寄氏の心躍る挑戦を支える一つが、SBCに深く根付いた文化。失敗を受け入れ、トライアルアンドエラーを促す。そんな挑戦にも失敗にも寛容的な風土を象徴するような言葉があるという。それが「君がやり遂げるなら、やってみろ」。年次など関係ない。確かな仮説と、やり遂げる覚悟。その2つさえあるならば誰でも、何にでも挑んでゆけ。そんな期待が込められた言葉が、社内では当たり前のように飛び交っているのだ。

「多くの企業はリスクヘッジに重きを置き、とにかくリサーチに時間をかけます。業務の性質上、マーケティングは特にその傾向が顕著に表れる領域。一方で、やってみないと分からない世界でもあるんです。価格の弾力性、製品受容度、知名率、認知率。あらゆる指標をかき集め、きめ細やかなリサーチをしても、思い通りにいくとは限らない。それなら、覚悟を持ってまずはやってみようと。そうした意識が私だけでなく、全社員に浸透しているのは日々感じますね。」

リサーチでの信頼性が高い企画よりも、担当者が絶対にやり通すという強い気持ちを込めた企画の方が成功するはず。そんな、社員一人ひとりの想いや志への尊重も垣間見える文化だ。会社が社員を信じて、挑戦を後押しする。その期待に応えるべく社員がやり抜く。そこから学びを得て、次の挑戦へと活かしていく。そんなポジティブなサイクルの循環が、質の高い挑戦をいくつも生み出し、事業と会社の成長を促しているに違いない。

※5 総合病院…許可病床数100床以上で主要な診療科(最低でも内科、外科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科の5科)を含む病院を指す。

挑戦に寛容な社風を生み出しているのは、他ならぬ代表自身。

日々挑戦の気持ちを忘れることなく、ビジョン実現のために必要なあらゆる提案を行なっている片寄氏。しかし、その全てがうまくいくわけではない。これまで、名だたる企業で培ってきたマーケティングに関する知見を総動員するも、それが通用しない場面にも遭遇した。

「入社間もない頃だったと思います。綿密にリサーチを重ねて、とある施策を代表の相川に提案しました。私なりに自信があったんですが、返ってきた言葉は『片寄さんは今までリサーチを必要としてきたんだろうけど、僕には必要ないんだよね』というもの。これまでのやり方が正解だと勝手に思い込んでいたので、後ろから頭をスコーンと叩かれた気分でしたね。」

挫折のような感覚を味わいながらも、代表の言葉も理解できる自分がいた。相川代表は、SBCを設立して以来、顧客の声や日々の数字の変化を常に追ってきた。おそらく、15年間にわたる、自社の膨大なデータが独自の経験則を形成しているのだろう。対して、自分の経験はあくまで他社でのものであり、一般論に過ぎない。しかし、そこまで理解してなお、片寄氏は食い下がった。自分の提案が、ビジョンの実現に貢献できるという確かな自信があったからだった。

「たしかに、代表の経験値には敬意を表しますし、それを元にした経営で実績も残されています。でも、そこにマーケティングの観点を加えれば、さらに良くなるという確信がありました。それに何より、そうでなければ私が来た意味がない。臆することなくもう一度、『代表の方針も踏まえつつ、リサーチも取り入れていくべきです』と進言しました。」

企業のトップに物を申すとなると、強い覚悟が必要となる。しかし、この企業には「君がやり遂げるなら、やってみろ」の精神が根付いている。片寄氏が折れずに貫くことができた背景には、やはり挑戦を支える風土があった。事実、相川代表はリサーチを軸にした施策を容認。「そこまで言うならやってみろ」という言葉を引き出した。

社員の意見に真剣に耳を傾け、情熱をも評価する。覚悟を問い、応えた者には委ね、任せる。代表自身がそうした姿勢を持ち続けているからこそ、会社全体に「君がやり遂げるなら、やってみろ」の文化が浸透しているのだと感じたエピソードだった。

マーケティングの面白さは、挑戦と共にある

マーケティング本部長を担う片寄氏は、ビジョン実現に向けた戦略策定の他にもう一つ大きなミッションを任されている。それは、スタッフの育成。後輩たちの成長を支えることで、会社として発揮できるバリューの総和も大きくなる。つまり、企業成長に繋がり、ビジョンの実現に近づく。大きな意味では、マーケティング業務と目指す場所は変わらない。世界一の総合病院の設立というゴールに対して、マーケティングで貢献するのか、それとも育成で貢献するのかという違いだけだという。

「育成に関して大事にしていることは、マーケティングの面白さを知って欲しいということ。そうは言っても、私がどれだけ『マーケティングって面白いよ』と伝えても、自分で体感できないと意味がありません。では、どうしたら楽しめるのか。それはやはり、挑戦することだと思うんです。未知の領域へ挑んでいくときに羅針盤となるのがリサーチでありマーケティング。マーケティングの面白さは挑戦と共にあるんです。」

片寄氏の想いに応えるかのように、日々メンバー達からは様々な提案が寄せられる。それら全てに細かなフィードバックを行なっている。それは時に、重箱の隅をつついているようにも見えるほどに。しかし、それは決して挑戦の芽を摘んでいるわけではない。むしろ、挑戦を成功させるため。想定される壁を事前にクリアにしつつ、メンバーへのやり遂げる覚悟を問うているのだ。当然、メンバーもそれを理解している。役職を問わず、社員同士が「君がやり遂げるなら、やってみろ」の精神を共有し、繋がっているからだ。

メンバーに対しても挑戦を促すことを大切に、育成に正面から向き合う片寄氏。そんな彼が、未来の新入社員に一つだけ伝えたいことがあるという。それは、SBCの想いに共感して欲しいということ。かつての自分もそうであったように、志の下に集まってくれる仲間を求めているのだという。

「SBCには15か条の行動指針があります。『情熱を持つ』や『素直』といった各項目に共感し、15か条を体現するんだという人に来て欲しいですね。行動指針ではなく、掲げるビジョンや『君がやり遂げるなら、やってみろ』といった、会社として大事にしている想いに共感してくれるような人と働けたらと思っています。」

SBCメディカルグループでのマーケッターは決して楽な道ではない。しかし、そんな中でも覚悟を持って挑戦し続けることができるなら、思う存分仕事を楽しめる環境でもある。そして若い世代には柔軟な発想力があり、それを歓迎する組織風土が、ここにはある。自由な発想と、恐れを知らない挑戦心。新人だからこそ発揮できる力を、片寄氏、そしてSBCメディカルグループは求めている。

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