アパレル業界から転職し、今年で入社6年目を迎えた、新宿近視クリニックのコンシェルジュ・髙橋さん。お客様一人ひとりに寄り添い、最適な治療を誠実に提案する姿勢で、多くの信頼を集めています。今回は、未経験から美容医療業界へ飛び込み、やりがいを見つけて成長を続ける髙橋さんに、仕事への想いや働く魅力を伺いました。
お客様と長く関わる仕事を求めて、アパレルから美容医療の世界へ
前職ではアパレル販売員として接客の経験を積まれていたと伺いました。そこから全く異なる美容医療業界へ転職された背景には、どのような想いがあったのでしょうか。
私の実家はもともと酒店を営んでおり、小さい頃から家族が接客をしている姿を見て育ちました。そのため、人と接することやお客様との距離感の取り方は、自然と身についていたと思います。体育大学を卒業後、アパレル販売の仕事に就きましたが、アパレルは基本的に一度限りの接客で終わってしまうことが多いんです。
私の仕事の軸には「お客様の幸せや笑顔をつくりたい」という想いがあり、もっと長くお客様と関わりを持てる環境で働きたいと感じるようになりました。その点、美容業界であれば、定期的にご来院くださるお客様と継続的に関係を築くことができます。そんな理由から、SBCの求人に応募しました。
なるほど、長くお客様と関われる環境を求めてSBCに応募されたのですね。では、入社後に配属先が近視クリニックと決まったときは、どんなお気持ちでしたか。
正直なところ、湘南美容クリニックに応募した段階では、特段、眼科に興味はありませんでした。内定をいただいたタイミングで「美容部門」と「メディカル部門」など配属先が多岐に渡ることを知ったんです。
私は美容医療にこだわるというより、お客様に長期的に関わることができる職場で働きたいと思っていたので、配属先がどこであっても問題ないと考えていました。近視クリニックへの配属が決まったときも、特に抵抗は感じませんでしたね。
実際に近視クリニックで働き始めて、アパレル時代と比べて日々の働きやすさや環境面での変化はありましたか。
現在の職場には、とても満足しています。SBCは残業が少なく、決められた時間内で仕事を終えられる点が魅力の一つ。転職してから健康的な生活を送ることができています。私はもともと平熱がかなり低く、35度を下回ることもあったのですが、SBCに入社してからは36度前後で安定し、心身ともに安定して仕事に臨めていますね。待遇面も前職から大きく改善しました。
実際、アパレル時代は年末年始やセール期はとても忙しく、定時で帰れることはほとんどありませんでした。大晦日は日付が変わる直前まで働き、元旦は朝7時に出社。休みも少なく、毎日重い段ボールを抱えながら階段を上り下り。声が出なくなったこともあります。家族とも相談して転職を決めたのですが、本当に正解でした。
“お客様に寄り添った接客”を大切にされてきた髙橋さん。今の仕事でその想いを実現できていますか。
はい。日々の業務やお客様とのやり取りの中で、その想いはしっかり実現できていると感じます。たとえば、手術後の検診でお会いした際に「はっきり見えるようになって、本当に嬉しいです」と笑顔でお話しいただけることがあります。改善の経過を長く見守れるのは、この仕事ならではのやりがいです。
近視治療は、手術直後から視力改善を実感できるケースが多く、お客様満足度も非常に高い治療です。翌日の検診から「昨日よりもよく見える」といった喜びの声を聞けるのは、私にとっても大きな喜びであり、働く原動力になっています。
医療知識ゼロからの挑戦。研修を重ねて、今や後輩に指導できる立場に
未経験から眼科の業務に携わる中で、大変だったことはありますか。
眼科、とくにレーシックなどの分野では医療用語が非常に多く、最初は覚えるのに時間がかかりました。お客様にとっても聞き慣れない言葉ばかりなので、どうすれば正確かつわかりやすくお伝えできるかを意識し、先輩とのロールプレイングや視能訓練士との勉強会で学びを深めていきました。
当院では、視能訓練士のスタッフが一対一で基礎から丁寧に教えてくれる環境が整っているので、医療や目の構造といった専門知識もしっかり習得できます。
研修期間は6か月です。配属2日目から視能訓練士との勉強が始まり、眼科基礎の学習へと進み、2カ月目にはカウンセリングの研修がスタート。3カ月目からICL(眼内コンタクトレンズ)、レーシック、LASEK(ラゼック)といった医療技術について学んでいきます。研修期間中はプリセプター(OJT担当)として先輩スタッフが付き、相談やアドバイスを受けながら業務を覚えられるため、未経験からでも安心してスタートできる環境だと思います。
現在は、近視クリニックでどのような業務を担当されているのでしょうか。
現在は、来院受付や電話対応、カウンセリングといったお客様対応をはじめ、検査でご来院された方のご案内や、後輩スタッフの育成も担当しています。
前職のアパレルでの接客では10〜20代のお客様が中心でしたが、現在は20代から50代前後まで、幅広い年齢層のお客様に接する機会があります。前職は「どれだけフレンドリーに話しかけられるか」が重要でしたが、今はフレンドリーさに加え、「丁寧な接遇」を意識して対応するようになりました。
お客様にSBCを選んでくださった理由を伺うと、「クリニック全体の雰囲気」や「スタッフの接客対応」を評価していただけることが多いんです。実際に手術を希望されていても、カウンセリングの段階で「怖い」とおっしゃる方は少なくありません。そんな時には、手術を経験したスタッフを同席させ、体験談を直接お伝えすることで、安心して治療をお受けいただけるよう工夫しています。
そんな髙橋さんの1日の業務の流れを教えてください。
出社後、午前中に1〜2件、午後に2件ほどのカウンセリングを担当します。カウンセリングの合間には、お電話やネットでご予約いただいたお客様への予約確認や、メール返信などの業務もおこないます。現在は後輩2人の育成も担当しているため、スケジュールの中で時間を確保し、勉強に付き添うことも日々のルーティンです。
お客様の滞在時間はおおよそ3時間前後。初回のご来院では、まず検査を行い、その後カウンセリング、医師の診察を経て、再びコンシェルジュとのカウンセリングをおこなうという流れになります。お客様の不安や疑問に丁寧にお答えしたり、ご希望の手術内容が変わった場合に、新しい手術の特徴や違いを詳しくご説明するために一人ひとりのお客様に十分な時間を確保しています。
当院で提供している近視治療は生活に密接にかかわる治療なので、お客様も事前にしっかり調べて来院されることが多いんです。中には、レーザーの照射時間や何ミクロンまで照射するかといった医療機器の細かな仕様まで把握されている方や、SBCに来院される前に複数のクリニックを訪問されている方もいらっしゃいます。そうしたお客様に対しても、正確で信頼いただける情報をお伝えできるよう努めています。
お客様が幸せになれない手術はおすすめしない。大切なのは契約より誠実さ
医療知識の豊富なお客様や、複数のクリニックを比較されている方には、どのように向き合っていますか。
当院では、「お客様のお悩みにどれだけ寄り添い、最も適した治療法をご提案できるか」を何より大切にしています。そのため、契約を取ることだけを目的にするのではなく、100%お勧めできない治療であれば、その理由をきちんとお伝えするようにしています。
例えば、近視治療は遠くを見やすくするための手術ですが、すでに老眼の症状が出ている方の場合、手術後の満足度はどうしても下がってしまいます。そのため、老眼のある方には近視治療を強くおすすめすることはできません。検査の段階で老眼の進行具合を確認し、見え方のシミュレーションを行うと、「想像と違う」と落胆される方や、ときには涙を流される方もいらっしゃいます。
もちろん、そうした反応を見るのは心苦しいのですが、手術後に後悔やショックを感じることが万が一にもないよう細心の注意を払っています。だからこそ、カウンセリングでは常に誠実な姿勢で、お客様にとって最善の選択肢を提示することが、私の使命だと思っています。
誠実さを大切にお客様に寄り添ったご提案されているとのことですが、その中で特に印象に残っているエピソードはありますか。
以前、私が担当したお客様で、他のクリニックも検討中の方がいらっしゃいました。他院では提示された金額が想像以上に高額だったり、契約を急かされる雰囲気があったりして、不安を抱えながらSBCに来られたそうです。ただ、その方はできるだけ早く手術を希望されていたのに、当初は手術日がなかなか確保できず、お困りのご様子でした。
そんな中、直近で手術のキャンセルが出たため、すぐにお電話でご案内したところ、「ぜひその日でお願いします」と即答されました。手術当日には、わざわざ私のもとまで来てくださり、感謝のお言葉をかけていただいてとても嬉しかったことを覚えています。
お客様との信頼関係を築く一方で、スタッフ同士の関係性も重要だと思います。職場の雰囲気や、一緒に働く仲間についてはどのように感じていますか。
現在、コンシェルジュだけでおよそ25名ほど在籍しています。月に最大3日希望休が申請できるのですが、休みの希望を出すと役職者がきちんと調整してくれます。休みが取りやすいからといって連勤が増えるわけでもありません。その点はとてもありがたいです。
スタッフの年齢層はさまざまで、仕事への姿勢と熱量が近い、信頼できる仲間に恵まれています。感謝を大切にしながら、互いの良さを学び合う風土がありますよ。「自信がない」と言うスタッフに「いや、できるできる、大丈夫!」と前向きな言葉をかけ合ったり、お客様対応で悩んだ時には「こうしてみたら?」とアドバイスし合ったり。日々刺激を受けながら、笑顔で働けています。
スタッフ同士で旅行に行ったり、共通の“推し”の話で盛り上がったり、仕事終わりに一緒に食事に行ったりすることも。信頼できる仲間がそばにいることが、仕事の楽しさやチームワークの良さにつながっていると感じています。
得意の数値分析と発信力で、クリニックの可能性を広げたい
勤務年数が長くなる中で、飽きずに働くことはできていますか。
SBCには、スタッフ一人ひとりの興味や得意分野に合わせて仕事を振り分けてくれる文化があります。そのおかげで、常に新鮮な気持ちで、集中して仕事に向き合うことができています。
私は当院で勤務して今年で6年目なので、長く働く中で新しい刺激や視点が欲しくなることもあります。そんな時は、役職者の方に率直に気持ちを伝え、興味のある業務に挑戦させてもらっています。例えば私は、子どもの頃からそろばんを習っていたので数字が好きなんです。そこで「月間の分析や数値を扱う仕事がしたい」とお願いしたところ、実際に数値分析の業務を任せてもらえるようになりました。
今後、その経験をどんな形で広げていきたいと考えていますか。
私は分析やマーケティングに興味があるので、数値分析を行いながら、日・月・年単位で集客に関する提案や発信ができるスタッフを目指しています。それによって、スタッフ一人ひとりのやりがいにつながる環境をつくっていけたらいいなと。
当院は、“コンシェルジュはカウンセリングだけやればOK”という個人プレーではなく、医師や視能訓練士、看護師も含めて全員が同じ方向を向いて働いています。同じ熱量で支え合える仲間がいることが、私にとって大きなモチベーションになっています。
最後に、この仕事に挑戦しようとしている方へ、ぜひメッセージをお願いします。
コンシェルジュという職種は、お客様と接する機会が多い分、笑顔で接客できること、前向きな気持ちを持ち続けられること、そして継続して努力できることが大切です。
「自分はきっとできる」という想いで取り組める方であれば、自然とできることが広がり、周囲の期待にも応えられる人財になれると思います。