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2025.08.14

歯科技工所勤務ではなく、審美歯科の院内技工士という選択。SBCで実現した、私らしい働き方

#スタッフ紹介#お仕事紹介#中途採用

PROFILE

湘南歯科クリニック大阪心斎橋院に勤務する歯科技工士。2019年4月に新卒で湘南歯科クリニック大阪心斎橋院に入社し、今年で7年目。仮歯の製作から調整、お客様とのコミュニケーションまで一貫して担当。現在は、歯科技工士としての技術をさらに磨きながら、後輩の育成にも携わっている。

新卒だった虎杖(イタドリ)さんが一般の歯科技工所ではなく湘南歯科クリニックに入社したのは、「人と関わる仕事」がしたいと考えたからでした。以来7年間、大阪心斎橋院でお客様と直接向き合いながら、自らの技術を高め続けています。今回は、審美歯科の歯科技工士としてのやりがいや、SBCメディカルグループ(以下、SBC)だからこそ感じられる仕事の魅力についてお話を伺います。

お客様と直接話せる院内技工士になりたい。そんな思いでSBCに入社

虎杖さんが歯科技工士という仕事に興味を持ったきっかけ、そして審美歯科の湘南歯科クリニックを選んだ理由を教えてください。

もともと細かい作業や、何かを作り上げることが好きでした。そんな私を見て、親が「歯科技工士という職業もあるよ」と教えてくれたのが、この仕事を志したきっかけです。歯科技工士が国家資格だというのもいいなと思い、歯科技工士学校に入りました。

歯科技工士学校の卒業生は8割くらいが歯科技工所に就職するので、卒業前に何カ所か見学にいったものの、黙々とひたすら作業をする様子に「私にできるかな」と不安もあって。そんなとき、SBCに就職予定の同級生に紹介してもらって湘南歯科クリニックを見学させてもらったんです。
湘南歯科クリニックは笑顔がはじける職場というイメージで、雰囲気がとても明るくて、歯科技工所とは全然違うなと感じました。当時の院長も「どう?一緒に働こうよ」なんて気さくに声をかけてくださったんです。私は黙々と作業をするのも好きですが、すぐに飽きてしまうことも多くて。その点、日々違うお客様と話す職場のほうが私には合っている気がすると思ったので、SBCに入社しました。以来7年間、今もこうして楽しく勤め続けられています。

人と関われる明るい職場を選ばれたとのことですが、実際に一般歯科ではなく、審美歯科の現場で働くことに対して、不安や戸惑いはありませんでしたか。

歯科技工士学校では特に一般の歯科と審美歯科とを区別して技術を習うわけではないので、違いはあまり感じずに入社しました。両親も、大手企業への就職を喜んでくれましたね。

審美歯科では、歯を美しくみせるために健康な歯を削るケースがあるため、それをネガティブに感じる方もいらっしゃるかもしれません。そのため、一般歯科と審美歯科の歯科技工士は目指す方向性が違うと思われがちですが、お客様のために治療しているのは同じだと思っています。
私が湘南歯科クリニックに入社した当初は、外見を気にされる若いお客様が多い印象でしたが、今は20代から70代まで、お客様の年齢層も広がっています。単に見た目の美しさだけでなく、噛み合わせが悪くて食事に支障をきたしている方や、奥歯が溶けて失われ心に深い傷を抱えていらっしゃる方など…。一人ひとりの背景に寄り添って、審美面と機能面の両方を大切にした治療を提供しているクリニックだと実感しています。

お客様の理想通りの見た目にこだわれる点も、審美歯科ならではの良さですね。保険診療の場合は、歯の色のカスタマイズも限定されてしまいますから。他院で保険治療中に、できた仮歯に満足できなくて、途中で治療をやめて当院に来られる方もいらっしゃいます。

お客様からはどんなご要望がありますか。

お客様のご要望は本当にいろいろです。セラミックの歯は、最短で希望の歯を実現することができるのが一番の魅力。色も形も自由に作ることができるので、とにかくお客様のご希望をしっかり聞くことから始めます。
左右の八重歯を含めた前歯6本というセット価格をご利用される方が多いのですが、八重歯だけ大きくしたい、とご希望される方も。また、色については、自歯に見えるような自然な白さにしてほしいというご要望が一番多いのですが、なかには「自然に見えなくてもいい、とにかくピッカピカの真っ白い歯にしてほしい」という方など様々です。

「とにかくやる」精神で技術を磨き、満足される仮歯を製作できるように

新卒でのご入社ということは、現場での技術習得が大きなチャレンジだったと思います。最初の頃はどんなふうに学んでいったのでしょうか。

入社当時は経験もなく、わからないことだらけだったので、型のつくり方なども一からすべて実践で教えてもらいました。当時はクリニックに歯科技工士が少なかったこともあり、細かなマニュアルはなかったんです。とりあえず実践してみることで、だんだんと業務を覚え、慣れていきました。毎日、役目を終えた模型を使って繰り返し練習し、先輩にアドバイスをもらいながら技術を習得していきました。

実践を重ねて技術を習得されたのですね。現在の虎杖さんの1日のスケジュールも教えていただけますか。

まずはお客様と歯科技工士が1対1で、理想の仮歯の色や形を確認します。多くのお客様は芸能人の歯の画像などをご持参くださるので、それに沿ってご希望を伺います。ときには「こんなイメージですか?」と私がイラストを描いてお見せしながら、細部を確認することもあります。
お客様の骨格や嚙み合わせを考えると、ご要望どおりにできそうにない場合は、最初のカウンセリングの際に「これはできますが、これはできないです」とはっきりお答えしています。「審美歯科だから、理想の形に仕上げてほしい。噛み合わせが悪くても、一度理想形を作ってほしい」とおっしゃるお客様もいらっしゃいますが、そのご要望に沿ってしまうと、歯が欠けたり割れたりするおそれもあるので、やっぱり慎重になりますね。それでもお客様が「どうしても」とおっしゃる場合には、「では一度作ってみて、不具合が出たら直しましょうか」という方向で治療を進めることもあります。

その後に手作業で模型に再現し(ワックスアップ)、お客様の理想に近い仮歯を製作します。この仮歯は、セラミックが仕上がるまでの1~2ヵ月間使うことになる大事なもの。セラミックの元にもなるので、仮歯でできるだけお客様のご要望を再現できるように作っていきます。その後、発注したセラミックが出来上がり、仮歯からセラミックに変えたときに、食事がしづらい、発音しづらいということもあるので、どのくらい順応するかをみながらお客様に合わせて形態の修正を加えていきます。そのほか、治療した歯を安定させるために装着するマウスピース状の装置(最終保定アライナー)の作製もしています。

毎日じっくり丁寧にお客様と向き合っている様子が伝わってきました。1日あたり、何人くらいのお客様を担当されているのでしょうか。

平均して3人くらいでしょうか。1人あたり3時間ほどかけて仮歯の製作と調整をするケースが多いです。

ときにはすべての歯をセラミックにされたいというお客様もいらっしゃって、その場合は、朝10時から夜19時まで、ずっとそのお客様お1人の仮歯の製作にかかりっきりになることも。特に奥歯の嚙み合わせも入る際は、かなり時間をかけて調整しないといけないんです。お客様も長丁場で大変ではありますね。

そのほか、心斎橋院以外の湘南歯科クリニックから仮歯製作の依頼がくることもあるので、スケジュールを調整しながら柔軟に対応しています。

やりとりを重ねる中で、お客様との信頼関係も築かれているのですね。これまでの中で、特に印象深かったお客様とのエピソードがあれば、ぜひお聞かせください。

何度作っても仮歯が割れたり欠けたりするとお悩みだったお客様の対応に入ったことがあります。歯ぎしりの強さや顎の動き、噛み合わせなど、不具合の理由はいろいろ考えられました。そこで私が「一度ガラッと変えてみましょうか」とご提案して仮歯を製作したところ、全然割れなくなったとお客様が喜んでくださり、以来、私の出勤日に合わせて予約を入れてくださるんです。私の対応にご満足いただけたんだと思えて、本当に嬉しかったです。

また、結婚式の前、成人式の前撮りの前などにいらっしゃるお客様に仮歯をお作りして「これで素敵な写真が撮れます」と言って喜んでいただけることもよくあります。セラミックなら、時間をかけてホワイトニングするよりも早く、きれいな歯に変えることができますから。

施術後のアンケートで「笑顔で写真に写れるようになりました」というお言葉を頂戴した際には、その喜びをスタッフ全員で共有するようにしています。

「綺麗な仮歯を作ってくれてありがとう」お客様の喜びの声を直接聞ける幸せ

歯科技工士として、湘南歯科クリニックで働く魅力はどんなところにあると思いますか。

歯科技工所だと、お客様のお顔を見ずに、口の状況だけで仮歯を作ることになりますが、私たち審美歯科の歯科技工士は、お客様の顔のバランスを見て仮歯を作ることができます。外部の技工所で仮歯を製作する場合は、「今後の細かな調整は院内でお願いします」とお願いせざるを得ませんが、院内に技工士がいる環境であれば、お客様のご要望を細部に至るまで反映し、ミリ単位での調整も可能です。自分の作った仮歯がどのようにフィットするのか確認できるので、歯科技工士としての成長につながっているなと実感できます。

その結果、お客様が喜ぶ瞬間も見届けることができるのは、院内技工士の一番のやりがいだと思います。治療の始めにお客様からたくさんの細かい要望に沿って頑張って仮歯を製作して…。仮歯を入れて一発で「この仮歯、すっごく綺麗です」と言っていただけたときは、ものすごい達成感ですよ(笑)。

それにSBCは、「この仕事がしたい」という人にチャレンジさせてくれる会社なんです。例えば、通常セラミックの製作は外注しているのですが、「自分でセラミックを焼いてみたい」というスタッフがいるので、ワックスアップや仮歯を私が受け持ち、そのスタッフはセラミック製作に集中してもらうような仕事分担をしているんですよ。スタッフの「やりたい気持ち」を会社が全力で受け止めて、できるように模索してくれるのは、働く立場としてとてもありがたいですね。

最後に、これからSBCで働いてみたいと思っている歯科技工士の方に向けて、メッセージをお願いします。

湘南歯科クリニックに入社してから毎日いろんなタイプのお客様とお話しするうちに、人と話すのがどんどん好きになり、気づけば友達から「日に日に明るくなってきたね」と言われるようになりました。一緒に働いているスタッフと旅行に行くほど仲良くなれたのも、SBCに入ってよかったなと思えるポイントのひとつです。残業時間も月に3時間ほどで、ライフワークバランスも保てています。

SBCは、「やってみたい」と思ったことに思いっきり挑戦させてくれる会社です。常に新しいことにチャレンジしたい人には、とても魅力的な環境だと思います。現在は私も教育を担当する立場になったので、今後は湘南歯科クリニック全体の歯科技工士のスキルアップに寄与できたらいいなと考えています。

お客様と直接顔を合わせて会話し、自分が手がけた仮歯が実際にお客様の表情の中でどう見えるかを自分の目で確認できるのも、歯科技工士としてのやりがいにつながるはず。歯科技工士として明るく楽しく働きたい方には、ぜひ興味をもってもらえると嬉しいです。

お客様とのやりとりを大切にしながら、日々の仕事に真摯に向き合う虎杖さんのお話からは、歯科技工士という仕事の奥深さとやりがいが伝わってきました。これからもぜひ、お客様に感動される仮歯を作り続けてください。今日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

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